真新しい舗装に降る雨は、深い深いエナメルの黒。遠い思い出を見るように手の届かない光景を写しているのです。一年前も雨でした。山手線から見た雨の光景も手が届かずやるせなく流れて行ったのでした。今日ここは京橋2丁目15番地。
銀座1丁目20番地。ここはいま、歩道を拡幅しています。歩きやすくなりますね。けれど、クルマを留めるスペースも減りますねえ。飲食店や会社の多いところですから、それは少し不便なような。日々、まちもひとも変わって行くのですね。取り残された気分です。
銀座1丁目20番地角。あれ、昔なつかしロウセキの落書き?いえ、歩道拡幅工事の為のものでしょうね。でも、蝋石や白墨で辺り構わずそこらじゅうの地面に遊びを書いていた子供の頃が思い出されます。あの遠い光景を思い出すのです。僕が戻りたいのはそんなに遠くではありません。あの雨の日でよいのです。そしたら、今日は違っていた日になっていたでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿